点鼻インフルエンザワクチンについて
今年から日本でも鼻から投与(点鼻)するタイプのインフルエンザワクチンの接種が開始されます。欧米では20年以上前から使用されており安全性の高いワクチンとされていますが、今までのワクチンとは特徴が大きく異なりますので、接種を希望される保護者の方は以下の説明をよく読んでから予約をお願いいたします。
ワクチンの特徴
今までのような注射ではなく、点鼻(鼻の穴に薬を吹き付ける)で投与するワクチンです。注射はしないので痛くないのが最大の特徴かもしれません。両方の鼻の穴に1回ずつ薬を投与します。年齢にかかわらず接種は1年に1回です。
また今までのワクチンは不活化ワクチンと言って、インフルエンザウイルスの成分を部分的に抽出してワクチンにしたものでしたが、点鼻インフルエンザワクチンは生ワクチンと言って、生きているウイルスをそのまま弱毒化してワクチンにしたものとなります。
接種を受けられる方
接種が受けられるのは2歳〜18歳の方です。
接種が受けられない方
2歳から18歳の方の中でも、
・4歳以下で喘息の治療中の方
・ゼラチンアレルギーをお持ちの方
・重篤な卵アレルギー(アナフィラキシーなど)をお持ちの方
・免疫に異常をきたす病気にかかっている方又は免疫異常のある方と同居している方
は接種をおすすめできません。また4歳以上でも喘息治療中・1年以内にぜいぜいした咳が出たことがある方は原則注射での予防接種をお勧めしております。その他、基礎疾患があって治療中の方は接種前に主治医と相談してください。
点鼻ワクチンの有効性
インフルエンザワクチンの有効性は年度によって大きく変わるので評価が難しいところがありますが、大体いままでのワクチンと同等の効果が得られるとされています。逆に言うと、今までのワクチンより大幅に効果が高い/低いということはないようです。
点鼻ワクチンの注意事項
生きているウイルスを接種する生ワクチンのため、鼻水・鼻詰まりといった軽い風邪のような症状が50%程度の人に起こるとされています。また37.5℃以上の発熱も10%程度の人に起こることがありますが、いずれも軽症ですぐに改善するとされています。
ワクチンに含まれるウイルスは飛沫などによって伝染する可能性がありますので、接種後1,2週間は重度の免疫不全がある人(腫瘍の治療中など)との接触は避けてください。
鳥取市の予防接種助成券をお持ちの方は、点鼻ワクチンにも使用可能です。